
尹氏八卦掌 嫡伝第四代伝人
幼い頃より家庭の良き影響で八卦掌を酷愛する。
父の王敷は、八卦掌創始者である董海川の大弟子であった尹福の子、尹玉章より尹氏八卦掌の精髄を深く得た。
幼少から、父の厳格な監督の下で苦練し、1960年には尹福の外孫である何忠祺に拝師して何忠祺の唯一の親伝弟子となった。
拝師時、何忠祺先生は50余歳、まさにその功夫は炉にともる青い炎のごとく最高水準の時であった。
足腰の身法は霊活で変化に富んでおり、それゆえ王尚智は一招一式の動作や姿勢を正しく練ることができた上に尹式八卦掌の転掌、散手、そして多くの套路にも熟達し、その手法は細やかで変化に富んだものとなった。
尹氏八卦掌は元々、主に皇宮の大内や王府の中でしか伝えられておらず、民間にて教えることは、とても少ないものであった。ましてや弟子をとることについては条件も厳しく、非常に厳格だった。
門を閉じて(人に見られないよう隠れて)練習することも、尹式八卦掌の伝播と普及の妨げになってしまい、継承者のほとんどが高齢になっていったことで、ついには完全な形で系統的に弟子に伝えてゆくことが困難になってしまった。
若い世代でこの事実を知る人は、ほんの僅かでしかなく、これを憂いて現在では国外の人間にも門戸を開き、尹氏八卦掌の伝承伝播に努めている。